2月から5月に観た映画

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2月から5月って。長すぎる。
あとそろそろMTをバージョンアップしないとつらい。

ダイハード ラスト・デイ ★★
適当な映画だったなあ。爆発とかカーチェイスも勢いまかせってかんじで。固定ファンがある程度いるとはいえこんな流し打ちで良いのだろうか。この映画の一番良い所を述べよといわれたら「予告編です」と答えます。
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ゼロダークサーティー ★★★★★
2013年自分的に早くも最高の一本。ハート・ロッカーが最高だったので超期待してたんだけど、期待以上にすごかった。怒り・恐怖・執念・緊張ががっちりと組み合って、観るものの首根っこを捕まえて離さないような映画だった。とくにラスト20分は歴史に残る緊張感だと思う。何の映画を観てるのかわからなくなるくらいの没入感があった。
昨今は「映像体験」なんていう常套句が用いられるけども、この映画を観るという行為は純粋に「体験」だと思う。
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キャビン ★★★★
終盤10分間に全ての魅力が詰まった一作。純粋ホラーだしゴア描写もそれなりにインパクトあって怖いんだけど、それがすっ飛ぶくらい最後10分のインパクトがすごい。ホラー映画を構成する要素の中で最も大事なもののひとつはオチ(ストーリー的にも映像的にも)だと私は思うんだけど、そういう意味で最高のオチです。
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クラウドアトラス ★★★★
ウォシャウスキー兄弟(もしくは姉弟)なので期待、でもハル・ベリーなのであんま期待できない、いやしかしペ・ドゥナなので期待、というそんななんとも言えない気持ちで観たんだけど面白かった。原作のある作品なので面白さの半分は原作の功績なんだけど、やはりウォシャウスキー兄弟の映画のディティールには他人の夢を覗くロマンがある。
もろもろの設定はいわゆる中2病的なものなのでそれを良しとするかどうかで評価が分かれると思うけど、とってもロマンティックな映画なので、デートムービーとしてこれを選ぶと文系のカップルは良い感じに盛り上がるような気がします。
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ジャンゴ ★★★
クリストフ・ヴァルツを観に行くような気持ちで観に行きました。タランティーノ映画って色んな人が色んな感想を述べ愛でているので逆に何も言うことがないというか。
おもしろかったけど、私はイングロリアス・バスターズのほうが針が振り切れている感じで好き。人種差別という現在進行形の問題は、タランティーノといえども豪快に扱うには限度があるんだなと感じました。
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アイアンマン3 ★★★★
アイアンマンは劇場に観に行くとちょっとしたオマケがもらえるので楽しいです(今回はクリアファイルでした)。文句なしに面白かった、という感触は残ってるんだけど、中身を皆目覚えていないという点では前作前前作と同じ。でも何度観ても楽しめるからそれはそれで良いよね。
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ホーリーモーターズ ★★★★★
レオス・カラックス最新作。なんかひとりよがりでわかりづらい映画だったらどうしよー、と思いつつ観たら超傑作だった。観ているときは泣かなかった(というかそもそも泣かせる映画ではない)んだけど、あとで振り返るとなんだか泣きたくなるような映画。
ストーリーはない(と言い切ります)し、スクリーンの中で何が起こってるのかもよくわからない、んだけどそこに感動がある不思議。時間が流れ出来事が移ろうという事象のカラックス的解釈である不思議な映像に、観る者の人生観が投影された上でようやく映画が完成するような感じ。この感覚はちょっと得難いものだと思う。
あと、「TOKYO!」にも登場したメルドさんが出てくるのでメルドさんファンは是非。
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死霊のはらわた リメイク ★★★
こーわーかーったーーー。怖い痛い気持ち悪いの三拍子が揃った正しいホラー。でもオリジナルの半笑い感もちょっと入れてほしかったなぁ。
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ジャッキーコーガン ★★★
町山智浩氏のツイートによると「サブプライムローンをギャングの賭場荒らしに象徴させたアメリカ経済の話です。それがわからないとつらいです。」とのことでしたが、それがわからなかったのでつらかったです。つらいというんでもないけど、上記ツイートを先に読んだ上で観たかった。
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オブリビオン ★★★
ブロンドのクリーンな感じの美女が袖にされ、ブルネットのちょっとクセのある美女とくっつくというトム・クルーズ展開でした。
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イノセントガーデン ★★★★
ど変態映画が好きな人は是非。死とエロスと少女性という、文系男子にはたまらないであろう題材。パク・チャヌク映画は「渇き」以来なんだけど、渇きの冗長な感じがちょっとなくなって、よりわかりづらくより変態的になったという感じ。インパクトのある作品だとは思うけど、この監督はこの先もっとコンパクトで鮮烈な映画を撮るような気がするので、何かの過程の映画という感じがする。あと、「渇き」でもそう思ったんだけど衣装がとてもとても素敵。地味なんだけど可愛くて大好きな感じでした。
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グレート・ギャツビー ★なし
フィッツジェラルド好きには辛い映画だった...。フィッツジェラルド作品の最たる魅力である、廃頽とエレガンスはどこにも見当たらなかった。映画の原作としてのポテンシャルが無限大の小説(だと私は思っている)なのに、けばけばしくどたばたした映画になってしまっていて本当に残念。バズ・ラーマンが監督という時点で確かにある程度想定できることだけど、まんま極彩色でギャツビーの世界を作ってしまうとは思わなかった。もう少し抑制が効いたものを想像してたんだけど。

アメリカ東部・フラッパー・第1次世界大戦後のアメリカの狂躁、というフィッツジェラルドをフィッツジェラルドたらしめているキーワードにまともにフォーカスすることなく、単なる添え物にしちゃったところとか、一体なぜバズ・ラーマンはギャツビーを映画にしようと思ったんだろう???と思います。

あと、とにかくジェイZが絡んだのは大間違い。気持ちはわかるけど大間違い。随所に挟まれるブラックカルチャーへのオマージュはノイズでしかなかった。どんなに編集したってビヨンセの曲でフラッパーは踊らねえんだよ!と言いたい。そこはもうなにをどうしても交わらない世界なので無理すんなと言いたい。それでとっさに思い出したのだけど、マリー・アントワネットでソフィア・コッポラが色々な人種や音楽をミクスチャーして世界観を巧みに構築してたのとは対照的な大失敗でした。

そして衣装がmiumiuなのも大間違い。おおざっぱすぎるフラッパー解釈でコスプレを観てるような違和感。そこはランバンとかサンローランとかさ...少なくともイタリアのメゾンじゃないと思うんだ。miumiuからあれが発売されてたらそれは可愛いし買いたいという気持ちになるかもしれないけど、映画の中で「今季のmiumiuはフラッパーがテーマでーす」みたいな服を衣装として使ってはいけないと思う。

もういろいろ言いたいこと多すぎて辛いです。原作に興味がなく、先入観なしで観た人の感想を聞いてみたいところです。
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【DVD・BDでみたもの】
私がクマにキレた理由 ☆☆☆☆
カレンダーガールズ ☆☆☆
ルームメイト ☆☆☆ サイコさん
プロジェクトA ☆☆☆☆
少林寺木人拳 ☆☆☆
ジャッジドレッド ☆

Author

映画と猫と旅行が好きな
70年代後半うまれの女性

★Stars

★★★★★
何度でも観たい。
★★★★
おすすめ。
★★★
悪くない。
★★
人には薦めない。

観なきゃ良かった。

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