マイケル・ムーア監督作品。アメリカの医療保障の問題がテーマのドキュメンタリーです。
帰納法的に映像をつなげて主張へ と纏めていく手法が、他作品に比較してより効果的に作用していた、という印象。コロンバインや華氏911に比較して、よりドメスティックな テーマでありながら、社会保障に対してわりと不安の少ない日本人のわたしが鑑賞しても、感情移入できる映画であるということに感嘆します。
対象への怒りや告発の意図のみではなく、根本に祖国への愛情があるため、アメリカを " 問題まみれの国 " と呆れる一方で、" 希望もあるのかもしれない " と思わされます。ムーア作品に共通する、鑑賞後の " 後味の悪くなさ " は、ドキュメンタリー映画というメディアの質に対して良いものであるかどうかは別として、大衆への問題提起という点でとても有効な表現のあり方であると思います。
ドキュメンタリーというジャンルの映画に、エンターテイメント性を器用に盛り込むことで、鑑賞する層を広げたということが、マイケル・ムーアの一番の功績だと思います。
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★★★★
帰納法的に映像をつなげて主張へ と纏めていく手法が、他作品に比較してより効果的に作用していた、という印象。コロンバインや華氏911に比較して、よりドメスティックな テーマでありながら、社会保障に対してわりと不安の少ない日本人のわたしが鑑賞しても、感情移入できる映画であるということに感嘆します。
対象への怒りや告発の意図のみではなく、根本に祖国への愛情があるため、アメリカを " 問題まみれの国 " と呆れる一方で、" 希望もあるのかもしれない " と思わされます。ムーア作品に共通する、鑑賞後の " 後味の悪くなさ " は、ドキュメンタリー映画というメディアの質に対して良いものであるかどうかは別として、大衆への問題提起という点でとても有効な表現のあり方であると思います。
ドキュメンタリーというジャンルの映画に、エンターテイメント性を器用に盛り込むことで、鑑賞する層を広げたということが、マイケル・ムーアの一番の功績だと思います。
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