documentary: August 2005 - Archive

スーパーサイズミー

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アメリカ人にとっては”自国の社会問題を再認識させられる映画”だけど、日本人にとっては”アメリカ人のバカさ加減を再認識させられる映画”です。なのでアメリカ人以外の国の人は笑って観たんじゃないでしょーか。アカデミーの受賞もアメリカのアワードだからこそ、という気がします。

映画の内容をおおざっぱに説明すると・・・
■一ヶ月間、食事の全てをマクドナルド製品にする。
■その際、「スーパーサイズになさいますか?」と店員に尋ねられた場合、問答無用で「ハイ」と答えなくてはならない。
■尚、全ての食事を残してはいけない。
というルールのもと、一ヶ月間マクドナルド漬けの生活をすると、人間の肉体はどのように変化するかという実験を記録したものが本作です。

毎日マクドナルド食だなんてアホか!、とわれわれは思ってしまうところですが、こういった食生活がさほど珍しくはないのがアメリカという国なのですね。事実、数年前には毎日マクドナルドのハンバーガーを食べ続けた結果、超肥満になってしまったという少女二人が米マクドナルド社に対して「有害な食品を販売していることを表明する義務を怠った」として訴訟を起こしています。でもって、アメリカでは、低価格で手軽な食事=ファーストフード、なので、低所得者層の人はどうしても「スーパーサイズミー的な食生活」になりがちなのが現実。日本みたいに、粗食=健康食、ではないので貧乏人ほど肥満になりやすい国がアメリカなんです。お気の毒というかバカだなーというか早くなんとかしなさいよというか。

実験の過程や結果もショッキングで興味深い映像ですが、ちょろちょろっと登場するマクドナルドジャンキーの人々(すごいよ)の姿や、米マクドナルド社の巧妙な宣伝戦略の内容も面白く、音楽もいい感じなのでドキュメンタリーながら退屈することなく鑑賞できました。

問題は、観終ったあとに強烈にマクドナルドに行きたくなるってことですかね。

Author

映画と猫と旅行が好きな
70年代後半うまれの女性

★Stars

★★★★★
何度でも観たい。
★★★★
おすすめ。
★★★
悪くない。
★★
人には薦めない。

観なきゃ良かった。

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